*ゴールドマン・サックス・アセット・マネジメント株式会社およびゴールドマン・サックスで投資運用業務を行う関係法人を総称して「ゴールドマン・サックス・アセット・マネジメント」あるいは「GSAM」と呼びます。
投資対象企業との対話や議決権行使、投資プロセスに環境、社会、ガバナンス(ESG)の要素を取り入れることによって、顧客の資産運用の目的に資すると同時に、環境、社会の課題解決に貢献することができると考えています。
GSAMは国連責任投資原則(UNPRI)へ2011年に署名をしております。UNPRIが定めた原則は、受託者責任に沿った範囲で、投資判断プロセスにESG課題を盛り込むことを掲げています。
「責任ある機関投資家」の諸原則 《日本版スチュワードシップ・コード》へは2014年に署名をしています。本コードは日本国内の上場企業を対象とするものではありますが、スチュワードシップ責任を果たすというコミットメントはグローバルなGSAMの運用チームに共有されています。
弊社は「議決権行使の指図にかかる方針」を設け、アクティブオーナーシップの一環として議決権行使を実施しております。GSAMにおける議決権行使ガイドラインは年一回改訂され、コーポレート・ガバナンスや環境、社会的責任に関する考えを随時反映させています。
議決権行使の結果概要
議決権行使の結果個別開示
ゴールドマン・サックス・グループでは、日々の業務を通じて、環境、社会、および企業統治の問題に積極的に取り組んでいます。
30% Clubは2010年に英国で創設された、取締役会を含む企業の重要意思決定機関に占める女性割合の向上を目的とした世界的キャンペーンです。14ヵ国で展開されており展開国の数は増え続けています。GSAMは機関投資家として30% Clubの活動に賛同し参画しています。
30% Club ホームページ(外部サイト)
30% Club アニュアルレポートを発表(外部レポート)
新型コロナウイルスに関する30% Clubからのメッセージ(外部サイト)
ゴールドマン・サックス・アセット・マネジメントは 30% Clubのソート・リーダーシップのサブグループ活動の一環で女性リーダーの方々に取締役会や企業全体のダイバーシティ推進についてお話しいただきました。
2021年7月30日、30%クラブ インベスターグループ主催で「ジェンダー・ダイバーシティが企業価値向上にどのように貢献するのか」のテーマでパネルディスカッションを開催しました。
約200名の参加者に対し、ソートリーダーのパネリストの方々からジェンダー・ダイバーシティにかかわる課題と最新の研究のご紹介やジェンダー・ダイバーシティを促進するためのベストプラクティスについて貴重なご経験やお考えをお話しいただき、参加者からのたくさんの熱心な質問に対しパネリストの方々から非常に参考になるご意見も伺えました。
スマート・フォーマットとは、アセット・オーナー(年金基金等)に対するアセット・マネージャー(運用受託機関)からのスチュワードシップ活動報告に関する新しい報告モデルです。スチュワードシップ活動の中核的な項目を網羅したレポート様式で、これを活用することでアセット・オーナーは各項目に対するアセット・マネージャーの回答をまとめて集計し、効果的なモニタリングが可能になるというメリットがあります。
2017年の日本版スチュワードシップ・コード改訂においては、アセット・オーナーが最終受益者の利益の確保のため、スチュワードシップ活動に取り組むべきと明記されています。
(「アセット・オーナーは、最終受益者の利益の確保のため、可能な限り、自らスチュワードシップ活動に取り組むべきである。また、自ら直接的に議決権行使を含むスチュワードシップ活動を行わない場合には、運用機関に、実効的なスチュワードシップ活動を行うよう求めるべきである。」)
また、2018年6月1日にコーポレートガバナンス・コードが改訂されました。そのなかで、新たに「原則2-6 企業年金のアセット・オーナーとしての機能発揮」が設けられました。
(「上場会社は、企業年金の積み立て金の運用が、従業員の安定的な資産形成に加えて自らの財政状況にも影響を与えることを踏まえ、企業年金が運用(運用機関に対するモニタリングなどのスチュワードシップ活動を含む)の専門性を高めてアセット・オーナーとして期待される機能を発揮できるよう、運用に当たる適切な資質を持った人材の計画的な登用・配置などの人事面や運営面における取組みを行うとともに、そうした取組みの内容を開示すべきである。」)
上記の原則においては、アセット・オーナーは、アセット・マネージャーが行うスチュワードシップ活動のモニタリングと、その取り組みの最終受益者への報告が新たな役割として期待されるようになっています。
インベストメント・チェーン(イメージ図)
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年金基金をはじめとするアセット・オーナーは最終受益者から資金を受託し、アセット・マネージャー(GSAM他運用機関)に運用を委託します。アセット・マネージャーはアセット・オーナーから預かった資金を様々な形で企業に投資します。 |
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企業は株主であるアセット・マネージャーに対し、アセット・マネージャーは資金の委託者であるアセット・オーナーに対し説明責任を、さらにアセット・オーナーは最終的な資金の出し手である最終受益者に説明責任を負います。 |
出所:GSAM 上記は、例示をもって理解を深めていただくことを目的とした概念図です。
新たな報告様式(「スマート・フォーマット」)は、各アセット・マネージャーによるスチュワードシップ活動への取り組み状況を、アセット・オーナーが一元的に把握できる仕組みを実現したものです。
GSAMをはじめとして国内における主要な運用機関が中心となり、業界の様々なステークホルダーとの意見交換も踏まえ作成された結果、業界共通の「日本版スチュワードシップ・コード対応報告様式」となりました。また、スマート・フォーマットはスチュワードシップ活動のベストプラクティスの共有、高度化の一助となると考えております。
レポート形式としては、スチュワードシップ活動の中核部分を把握できるような標準的質問項目が設定されており、アセット・オーナーにとって、アセット・マネージャーによる報告内容が統一されることに加え、最終投資家への報告においても価値あるものになると考えております。
スマート・フォーマットは、アセット・マネージャー(運用機関)によるスチュワードシップ活動への取り組み状況を、アセット・オーナー(企業年金基金)の皆様で一元的に把握できる仕組みを目指し作成されました。プロセスは次の2つです。
① 標準的な質問項目の提供(スマート・フォーマット)
② スマート・フォーマット上で各項目に関するアセット・マネージャーの回答をまとめて集計、モニタリング
出所:GSAM 上記は、例示をもって理解を深めていただくことを目的とした概念図です。
報告様式の共通化による利点
アセット・オーナーにとって
アセット・マネージャーにとって
スマートフォーマット(イメージ図)
上記は例示を目的とするものです。
この報告モデルはあくまでもアセット・オーナーとアセット・マネージャーとの間の説明責任を担保する一助となるものであり、各アセット・オーナの独自性や創造性を妨げるものではありません。むしろ専門性や生産性の向上によって、より創造的な分野への取り組みを促進することを目的としております。
スマート・フォーマットの構成
出所:GSAM 上記は、例示をもって理解を深めていただくことを目的とした概念図です。
各年金基金において独自の報告が必要となる場合は、運用機関において追加的に対応することを想定しております。逆にアセット・オーナーに課題意識があれば、スマート・フォーマットに加え、プラスアルファの独自の追加質問を設定することで質問項目を拡大させ、スチュワードシップ活動を深化させることができます。
※スマートフォーマットは、適宜更新予定
スマートフォーマットは日本版スチュワードシップ・コードに対応した、スチュワードシップ活動に関する報告様式です。
報告、集計共に同じExcelファイル上で行います。
スマート・フォーマットのファイルには5つのシートがあり、「スマートフォーマット」、「議決権行使状況」については、アセット・マネージャーが入力、それをもとにアセット・オーナーが「集計元」を用いて集計することで、各アセット・マネージャーのスチュワードシップ活動状況を横並びで比較できるようになっています。また「集計」のシートには自動で項目別の状況が示されるため、運用委託会社の状況を一目で把握できる機能も備えています。
Excelシートのタブ
上記は例示を目的とするものです。
アセット・オーナーの皆様へ
スマート・フォーマットに関するお問い合わせは、弊社担当営業または
スチュワードシップ責任推進部(am-tk-srg-contact@gs.com)までご連絡下さい。